


写真家・石川直樹さんが、2020-2021年にかけて、非日常の路上を舞台にパンデミック下を生きる人々と跳梁するネズミたちを這って追って捉えた、異色の写真集。
2020年4月、緊急事態宣言が発令される中、渋谷でネズミ大量発生のニュースを耳にした石川さんは、1匹のネズミの死体がパンデミックの始まりを知らせたカミュの名作『ペスト』に着想を得て、渋谷の街とネズミの撮影を始めました。
タピオカドリンクをストローで飲むネズミ、ストロングゼロで千鳥足になるネズミ、ネズミを殺すハト、路上飲みで倒れた人々など、パンデミック・東京五輪下の渋谷の生のあり方を、カメラと視点を変えながら重層的に捉えた記録です。
渋谷の街とネズミを通じて、
ぼくはコロナ禍を身体で実感し、
その変化を観察し続けてきたーー石川直樹
寄稿:高橋源一郎・伊藤俊治
A4サイズ
288ページ